陸自調査団 陸上自衛隊装備品銃火器

12.7mm重機関銃 M2

12.7mm重機関銃M2|トラック搭載対空射撃トラック搭載対空射撃
12.7mm重機関銃M2|三脚に固定三脚固定タイプ

三脚・架台

12.7mm重機関銃M2|三脚に固定三脚固定
12.7mm重機関銃M2|敵陣地設置敵陣地設置
12.7mm重機関銃M2|陣地防衛用陣地防衛用

車両搭載

12.7mm重機関銃M2|99式自走155mm榴弾砲搭載99式自走榴弾砲
12.7mm重機関銃M2|10式戦車搭載10式戦車
12.7mm重機関銃M2|NBC偵察車車載NBC偵察車
12.7mm重機関銃M2|リンクベルト空砲装填リンクベルト装填
12.7mm重機関銃M2|指揮通信車車載指揮通信車
12.7mm重機関銃M2|73式装甲車車載73式装甲車
12.7mm重機関銃M2|73式小型トラック車載73式トラック
12.7mm重機関銃M2|3t半トラック搭載3t半トラック
12.7mm重機関銃M2|3t半トラック空砲対空射撃空砲対空射撃
12.7mm重機関銃M2|1/2tトラック車上対空射撃車上対空射撃
12.7mm重機関銃M2|1/2tトラック搭載73式小型トラック
12.7mm重機関銃M2|96式装輪装甲車上実弾射撃実弾射撃

航空機搭載

12.7mm重機関銃M2|UH-60JA搭載UH-60JA搭載
12.7mm重機関銃M2|CH-47JAアガン射撃CH-47JA射撃

装備品性能詳細

国産化開始 1985年
価 格 約547万円
口 径 12.7mm
使用弾薬 12.7mm×99mm
全 長 1,654mm
銃身長 1,143mm
全備重量 38.1kg(本体のみ・脚なし)
給弾方式 リンクベルト給弾
発射速度 400~600発/分
初 速 約890m/秒
有効射程
  • ・対地:約1000m
  • ・対空:約700m
作動方式 反動利用式
製 造 住友重機械工業(ライセンス生産)

装備品概要解説

12.7mm重機関銃M2|1/2tトラック搭載1/2tトラック搭載

第一次世界大戦が行われていた1918年にアメリカのジョン・ブローニングによって水冷式の重機関銃M1が開発されました。このM1をベースに水冷から空冷に改良、耐久性の向上を施したタイプを1933年にアメリカ軍がM2として採用。現在でも日本を含めた世界各国で使われ続けているロングセラー火器です。
M2は非常に信頼性の高い機関銃で、量産がしやすいことや汎用性の高さなども長く使われている理由になっています。

日本では自衛隊の前身となる警察予備隊時にアメリカから12.7mm重機関銃M2が供与され使われはじめました。1985年からは住友重機械工業による国内でのライセンス生産を開始。現在でも調達が続けられています。M2は陸上自衛隊だけでなく、海上・航空自衛隊、海上保安庁でも使用されています。

射撃方法

12.7mm重機関銃M2|UH-1Jドアガンドアガン

射撃方法として、通常の携行型機関銃の様な引き金はありません。"銃尾にある押金トリガー"を押し込む事で射撃を行います。作動方式には次弾を射撃時の反動により弾帯から自動装填される反動利用が用いられています。

銃の構造が単純な機構なため動作不良や破損も起こりにくいことも信頼性が評価されている理由の一つです。ただ長時間の連続射撃にも耐えられる様に銃身は分厚く重量もかなりあり、M2を三脚に設置すると約58kgにもなります。逆にこの重量のおかげで反動を抑えて安定した射撃が可能になっています。
三脚以外にも専用架台に載せて陣地防衛用としての設置や航空機への対空目標対処への使用。他にも自衛火器として戦車や装甲車両、後方支援部隊のトラックなどに搭載するなど、多目的で汎用性のある使われ方がされています。
さらに多用途ヘリUH-1J、UH-60JAなどの航空機に搭載してドアガンとして使用し、地上部隊を支援する強力な火力にもなっています。

海上自衛隊では護衛艦や支援船等にも自衛火器として搭載。洋上で艦艇からM2の射撃訓練を行う様子が自衛隊ホームページで写真が公開されています。