84mm無反動砲M2/(B)M3

84mm無反動砲M284mm無反動砲M2
84mm無反動砲B型M3新型84mm無反動砲(B)M3
84mm無反動砲M2|肩撃ち姿勢肩撃ち姿勢
84mm無反動砲M2|弾体携行・砲本体弾体・砲本体
84mm無反動砲M2|発煙弾弾着発煙弾弾着
84mm無反動砲M2|対戦車榴弾弾着対戦車榴弾弾着
装備品性能詳細
配 備 1979年
口 径 84mm
砲重量 16.1kg
全 長 1,130mm
給弾方式 手動/単発
発射速度 4~5発/分
有効射程
  • ・HEAT弾|700m
  • ・HE弾|1000m
弾薬重量
  • ・HEAT弾|3.2kg
  • ・HE弾|3.1kg
開 発 FFV社(スウェーデン)
製 造 豊和工業(ライセンス生産)
装備品概要解説
84mm無反動砲M284mm無反動砲M2

1949年にスウェーデンで開発されたカール・グスタフの名称でも有名な無反動砲(バズーカ)で、陸上自衛隊には89mmロケット発射筒M20の後継として採用された携行型の肩撃ち式対戦車火器です。
陸上自衛隊へは1979年から導入が開始され、1984年からは豊和工業による国内でのライセンス生産も行われています。

無反動砲」というのは、砲弾を射撃する際に起きる反動を最小限に打ち消す効果のある火器です。
反動を消すために射撃と同時に、撃ち出された砲弾とは逆方向となる後方へ大量のガスや樹脂破片を高速で吹き出し、前方・後方の衝撃を同じにすることで打ち消します。
そのため、迫撃砲や榴弾砲などの火砲に比べて、射撃時の衝撃や圧力を受け止めるための構造や砲自体の材料の厚みを減らせるため、全体を小型に作れるのも特徴です。

逆に衝撃緩和と軽量化の代償として後方へ吹き出ることで、砲弾の初速や命中精度が低くなっています。
また、後方へ吹き出した爆風によって射撃地点を敵に特定されやすくなったり、車内や建屋内では射撃が行えない(後方が破壊される等)など撃つ場所を選びます。
実際に射撃を行う場合には、後方に人がいないかの安全確認が徹底されていて、無反動砲ほどではありませんが、これは110mm個人携帯対戦車弾などにも共通しています。

84mm無反動砲の構造としては、特殊鋼製の砲身(筒)に照準器・グリップ・肩当てが取り付けられています。
射撃を行う場合には砲身後部をスライドさせて砲弾を装填します。

戦車に対しては使用する場合には命中精度の高いロケット補助推進弾と、無反動砲の特性を組み合わせたHEAT弾を使用します。
対戦車榴弾(HEAT弾)以外にも、敵人員に対しての榴弾や視界妨害などの発煙弾、夜間戦闘時に用いる照明弾なども使用できて、とても汎用性が高い火砲です。
この汎用性の高さは、01式軽対戦車誘導弾や110mm個人携帯対戦車弾と異なる特性です。

当初、84mm無反動砲は01式軽対戦車誘導弾への更新が考えられていましたが、01軽MATの誘導弾1発のコストが高く目標に対しての費用対効果の問題や、装備自体の汎用性などから別の後継装備を検討しました。
そして2012年から新型の「84mm無反動砲(B)M3」が調達されることになりました。
M3は外観も近代的になり、砲身外装にも炭素繊維を使用して重量も8kgまで軽量化されるなど様々な改良が施されています。

84mm無反動砲は全国の普通科部隊に配備され、小銃小隊1個班に1門を装備して運用されています。