陸自調査団 【陸上自衛隊装備品

自走砲・多連装ロケット

放物線を描いて遠方へ砲弾を撃ち込む榴弾砲。航空機を砲弾で迎撃する対空機関砲など。これらの火砲を自走化して機動性を向上させた装備品が自走砲です。本州に配備されている火砲のほとんどは車両牽引タイプの榴弾砲。対空火器も誘導弾(ミサイル)が配備されているので自走式機関砲やロケット砲は北部方面(北海道)や西部方面(九州)に集中配備されています。

自走榴弾砲

99式自走155mm榴弾砲

99式自走155mm榴弾砲 75式自走155榴弾砲の後継として開発された国産の自走榴弾砲。エンジンなどの多くの部分に89式装甲戦闘車のものが流用され開発コストが抑えられています。装弾車から送られた砲弾を自動給弾・自動装填して最大3分間に18発の連続射撃が可能です。

203mm自走榴弾砲

203mm自走榴弾砲 203mm榴弾砲M2の後継として導入された陸上自衛隊最大の自走式火砲です。アメリカで開発された8インチ(203mm)自走榴弾砲M110A2を1983年から車体と砲架を国内でライセンス生産しています。操作員と砲弾は87式砲側弾薬車に搭載して随伴行動します。

自走迫撃砲

96式自走120mm迫撃砲

96式自走120mm迫撃砲 60式自走107mm迫撃砲の後継として開発された装軌式(キャタピラ)の自走迫撃砲です。92式地雷原処理車をベースにした車体に120mm迫撃砲RTを搭載しています。北部方面隊の第7師団第11普通科連隊重迫撃砲中隊のみに配備されています。

自走高射機関砲

87式自走高射機関砲

87式自走高射機関砲 40mm自走高射機関砲M421の後継として1987年に制式採用された自走式対空機関砲です。機甲科部隊に同行して敵航空機から戦車などを守る目的で使用されます。90口径35mm機関砲を2門搭載し、砲塔後部に索敵・追随レーダー等を装備しています。

ロケット砲

多連装ロケットシステムMLRS

多連装ロケットシステムMLRS 陸上自衛隊には1992年から75式130mm自走多連装ロケット発射機の後継として導入されている、1970年代にアメリカで全般支援ロケット・システムの名称で研究・開発が始められた長距離火力支援装置です。湾岸戦争時に「鋼鉄の雨」として恐れらていました。