陸自調査団 陸上自衛隊装備品航空機

観測ヘリコプターOH-6D

観測ヘリコプターOH-6D観測ヘリコプターOH-6D
観測ヘリコプターOH-6D|地上展示観測ヘリコプターOH-6D|地上展示
観測ヘリコプターOH-6D|機体前部機体前部
観測ヘリコプターOH-6D|機体側面機体側面
観測ヘリコプターOH-6D|機体後部機体後部
観測ヘリコプターOH-6D|エンジン部開放エンジン部開放
観測ヘリコプターOH-6D|ローター部分ローター部分
観測ヘリコプターOH-6D|整備の様子整備様子
観測ヘリコプターOH-6D|機体回収作業機体回収作業
観測ヘリコプターOH-6D|記念塗装機記念塗装機
観測ヘリコプターOH-6D|機体に搭乗機体に搭乗
観測ヘリコプターOH-6D|隊員搭乗隊員搭乗
観測ヘリコプターOH-6D|隊員展開隊員展開
観測ヘリコプターOH-6D|飛行展示飛行展示
観測ヘリコプターOH-6D|離陸離陸
観測ヘリコプターOH-6D|急速離脱急速離脱
観測ヘリコプターOH-6D|観閲飛行観閲飛行
観測ヘリコプターOH-6D|スカイホーネットスカイホーネット
観測ヘリコプターOH-6D|スカイホーネットスカイホーネット
観測ヘリコプターOH-6D|スカイホーネットスカイホーネット
装備品性能詳細
配 備 1979年
全 長 9.54m(胴7.09m)
全 幅 8.05m(スキッド幅2.07m)
全 高 2.73m
ローター径 8.05m(5枚)
全備重量 1.36t
最高速度 281km/h
巡航速度 239km/h
航続距離 約460km
搭載機関 250-C20B
出 力 375SHP(最大連続)×1
乗 員 1名(パイロット)+3名
製 造
  • 機 体:川崎重工(ライセンス生産)
  • エンジン:米ロールス・ロイス・アリソン社
装備品概要解説
観測ヘリコプターOH-6D観測ヘリコプターOH-6D

この機体は1963年にアメリカで開発された軽観測ヘリコプターOH-6Aカイユースが原型になっていて、米ヒューズ社(現MDヘリコプターズ社)のモデル500をOH-6Jとして1969年から陸上自衛隊に導入を始めました。

OH-6Aは1970年までに1434機が生産され、居住性の向上と騒音の軽減をした民間型も開発されました。

それまで陸上自衛隊では観測ヘリコプターとして使用されていた小型ヘリコプターH-13の後継機として導入後、川崎重工によって国内で機体のライセンス生産、エンジンを輸入購入して運用します。

OH-6型は世界30ヶ国以上で使われ、累計で6000機以上も生産された人気のある機体でもあります。

見た目からも分かる様にOH-6シリーズは「フライングエッグ(空飛ぶ卵)」とも呼ばれて親しまれているヘリで、パイロットの乗り込む胴体が卵型のモノコック構造のため軽量で視界もとても広いです。

機体構造
観測ヘリコプターOH-6D|整備機体整備機体

機体構造として、軽量なことと機体・ローター構造のお陰で宙返りができる程の運動性能を持っていて、このローターにもリジッド・ローターという結合方式を初めて採用した事も特徴になっています。

コックピットにも広くする工夫があり、ターボシャフトエンジンを胴体後部へ傾斜をつけて搭載したことで、小型の機体ながら前後に2名ずつ計4名搭乗できる様にもなっています。

着陸装置にはタイヤではなくスキッド(そり)式が使われているため接地時の衝撃が強うそうに思われますが、窒素式緩衝オレオが採用されているため着陸時に受ける衝撃も緩和されます。

1969年から陸上自衛隊に導入していたOH-6Jですが、1997年からは改良型のヒューズ500Dを陸上自衛隊仕様にした「OH-6D」の調達を始めます。
OH-6Dの進化ポイントとしては、まずエンジンの出力を向上して強化してメインローターを4枚からを5枚に増やし、尾翼もV字からT字型へと形状が変更されています。

さらに127号機からは機首に前方監視赤外線装置を搭載した機体も製造されていて、観測・偵察以外にも連絡や操縦訓練に使える練習機としても使用できて利便性がとても高いです。

この練習機として活躍していることから、航空自衛隊のT-4練習機から編成されているブルーインパルスの様に、三重県の航空学校・明野駐屯地には「明野レインボー」、栃木県の航空学校・北宇都宮駐屯地の「スカイホーネット」と、曲技飛行チームにも使用されていましたが、現在は練習機がTH-480Bへ交代して新たなる曲技チームが編成されています。

各方面隊の航空隊に配備されていて、旧式化もあってOH-1が後継として開発されて順次更新が考えられていましたが、コスト高などから完全に入れ替わのは難しく、新たなる機体が選定されるまでは当分は使用され続けるでしょう。