自衛隊・防衛用語[あ~お]

防衛・軍事・自衛隊では聞きなれない用語がたくさんあります

自衛隊や諸外国軍隊では一般的に使用されていない、専門的な言葉や名称が使われている事が多くあり、兵器(軍隊)・装備品(自衛隊)の名称、職種、階級等は特にそうです。
また自衛隊では海外の軍隊とは名称や呼び方が異なり、兵器の事を装備品、兵士を隊員、ミサイルを誘導弾(特に陸上自衛隊)など。
駐屯地での創立記念行事や基地航空祭などに出掛けた時に、専門用語を知っているとより楽しめ、日本の国防を担っている自衛隊への理解がより深まると思っております。

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~用語[え/エ]~
NBC兵器
詳細不明物質への検知活動

NBCとは「N:Nuclea(核)」「B:Biological(生物)」「C:Chemical(化学)」が使用されている兵器の事を呼びまず。「」はICBM(核弾頭搭載弾道ミサイル)や核爆弾からなる核を用いた兵器で、一度使用されてしまうと建物等の破壊的被害だけでなく、放射線等による人体への細胞破壊や核物質による環境汚染による二次被害のほうが深刻です。

生物」は微生物やウイルスなどの菌により、人体を破壊して非常に殺傷能力があり、炭疽菌(たんそきん)などが有名で、目に見えない微生物が体内に侵入して内部から人体を破壊してしまう恐ろしい兵器です。「化学」はサリンやVXガスなどの化学物質を液体やガス状にして使用するもので、近年では日本で発生した世界初の化学物質によるテロ「地下鉄サリン事件」で使用され、最も卑劣で残忍な事件が起きてしまいました。

陸上自衛隊 大宮駐屯地には、これらの脅威に対処する部隊と教育を行う、「中央特殊武器防護隊」と「化学学校」が置かれて日々教育、訓練が行われています。

栄誉礼
特別儀仗隊による栄誉礼 特別儀仗隊による栄誉礼

天皇、首相や国賓が公式来訪された際に敬意を表すために行われる儀式で、日本では陸上自衛隊の部隊が担任し、海外でも同様の式事が軍隊により執り行われています。

まず受礼者(執行者)が壇上など所定の位置に着くと、音楽隊により国歌演奏が行われ、迎える部隊は小銃を携帯していて銃剣を装着後に捧げ銃にて敬礼を行います。
国賓の場合はその国の国歌を演奏して、そのあとに日本の国歌演奏が行われます。この後に受礼者は部隊の指揮が確かなものかを確かめる「巡閲」を行って送迎されるのが通例です。防衛省・市ヶ谷駐屯地には「第302保安警務中隊」と呼ばれる特別な式事を執り行う専門部隊の特別儀仗隊が編成されていて、国賓や総理大臣に対しての栄誉礼はこの部隊によって行われています。また、国歌演奏には「陸上自衛隊 中央音楽隊」が担当し、特別儀仗隊と共に国賓を迎える重要な演奏任務を行います。

この部隊は"イケメン部隊"と呼ばれる程に採用基準が厳しく、規定以上の身長を有する者など、誰にでもなれる訳ではありません。駐屯地創立記念行事での観閲式で行われています栄誉礼は略式のもので、その日の式典の執行者である駐屯地司令に対して、観閲指揮官を中心として駐屯地所在部隊が実施します。

栄誉礼で演奏されるのは「栄誉礼冠譜」と呼ばれる曲で、地位や階級によってこの曲の演奏回数が決まっていています。

  • 4回 → 総理大臣・各国首相・幕僚
  • 3回 → 将(陸将・海将・空将)
  • 2回 → 将補(陸将補など)
  • 1回 → 准将(日本ではいません)

天皇陛下の場合には「国歌:君が代」のみが演奏されます