79式対舟艇対戦車誘導弾

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装備品性能詳細
制式化 1979年
誘導弾全長 約1,570mm
誘導弾直径 約150mm
誘導弾重量 33Kg
飛翔速度 約200m/秒
有効射程 約4km
誘導方式 有線誘導・赤外線半自動指令照準誘導
装置構成
  • ・発射機1型|発射機2型
  • ・照準架|照準器|分電器
  • ・コードリール
運搬方法 1/2tトラック2両に搭載
開 発 防衛省技術研究本部
(現:防衛装備庁)
製 造
  • 誘導弾/発射機等|川崎重工
  • 搭載車両|三菱自動車
装備品概要解説
79式対舟艇対戦車誘導弾|ジープ搭載79式対舟艇対戦車誘導弾

64式対戦車誘導弾に続いて1964年から開発が始まり1979年に制式化された対戦車・対舟艇戦闘が行える多目的ミサイルで、「79重MAT」と略して呼ばれています。

システム構成としては発射機2基照準器などを1セットとして運用します。

1/2tトラック(73式小型トラック)2両に搭載して運搬した後に地上で射撃体勢を整えるため、64式対戦車誘導弾の様に車両からの射撃を行う事はできません。
ただし、車両搭載型として89式装甲戦闘車の砲塔部分には2基の79重MAT誘導弾発射機が搭載されています。

64式対戦車誘導弾が発射後の誘導弾にケーブルが接続された有線誘導方式のみだったのに対して、79式対舟艇対戦車誘導弾は光学式半自動誘導方式が採用されました。

79式対舟艇対戦車誘導弾|訓連展示訓連展示

有線式の場合、誘導弾としては比較的コストが安くでき妨害にも強いのですが、誘導線(ケーブル)の長さに制限があったり、目標までの飛翔の間に誘導線が障害物に引っ掛かる場合には使用できないなどのデメリットが多くあります。

79重MATの射撃方法としてまず、射撃手が目標を照準したのちに誘導弾を発射。
誘導弾に付属しているキセノンランプから発せられた赤外線ビーコンを射撃手が照準器の赤外線センサーで捉えて、誘導管制装置が追跡。
射撃手が照準器とのズレを補正しながら目標へ誘導していきます。

このため、目標に誘導弾が命中するまで射撃手が照準し続ける必要があったり、誘導弾自体の飛翔速度も200m/秒とそれほど高速ではないため、命中まので間に敵に見つかって反撃される危険性がリスクとしてあります。

79式対舟艇対戦車誘導弾|89式装甲戦闘車搭載89IFV搭載

対象よって多目的に使える誘導弾ですので弾頭の種類も違い、「対戦車戦闘」の場合には成形炸薬弾頭と着発信管、「対舟艇戦闘」には爆風破片効果弾頭と磁気信管を使用して撃破目標に応じて弾頭を選んで使用します。

また、上陸用舟艇にも対応するため大型化して強力になっているため、誘導弾自体の重量が33kgもあって運用が大変です。

自動追尾ではないなどこの誘導弾も旧式化しているため、後継として高機動車に搭載された車載式の96式多目的誘導弾が開発されて更新を進めようとしていましたが、このシステム自体のコストが高価なため配備が進みませんでした。

この教訓を活かして新たに開発され2011年に配備が始まったのが、同じ高機動車搭載型の中距離多目的誘導弾で、順次こちらへの更新が進められています。

自動追尾でなかった79重MATには射撃技術を効果的に習得するために、学校や師団などには対舟艇対戦車誘導弾用トレーナーというシミュレーターが用意されています。

1995年までに約250セットが調達され、全国の普通科連隊・対戦車中隊や小隊などに配備されています。