1978年にイギリス、ドイツ、イタリアによる、EU(ヨーロッパ)3カ国により共同開発された牽引式榴弾砲で、陸上自衛隊には155mm榴弾砲M1・105mm榴弾砲M2A1の後継として1983年から配備を始めました。
射撃を行う場合には初弾装填後に鎖栓が自動開放され、そこへ砲弾と装薬を押し込むんで射撃体勢が整い、この操作を繰り返すこと迅速な連続射撃が行える様になっています。
射撃データはコンピューターと連動していて、それにより後方に陣地展開する射撃指揮班へ正確なデータが送られることで精密な射撃を実施できます。
特徴としてAPU(Auxiliary Power Unit)と呼ばれる1800ccガソリンエンジンの補助動力を装備していて、牽引式火砲でありながら短距離ですが約16km/hの速度で自走が可能です。
このAPUが搭載されていることで射撃後に自走による陣地転換も行え、射撃位置を敵に特定される前に離脱できます。
反撃を受けて損害を出す前に逃れられるので生存性も向上します。
APUはフォルクスワーゲン社が開発した補助動力装置で、日本では富士重工業(スバル)がライセンス生産を行っています。
北海道以外の特科部隊に配備されていますが、配備から25年以上経過しているため旧式化が進んでいて、機動戦闘車の様に装軌式(キャタピラ)ではなく、装輪式(タイヤタイプ)の「装輪式自走榴弾砲」の開発も進められています。