陸自調査団 陸上自衛隊装備品誘導弾[地対空]

81式短距離地対空誘導弾

81式短距離地対空誘導弾(C)81式短距離地対空誘導弾(C)
81式短距離地対空誘導弾(C)|装置構成81式短距離地対空誘導弾(C)|装置構成
81式短距離地対空誘導弾(C)|誘導弾発射機誘導弾発射機
81式短距離地対空誘導弾(C)|車体後部車体後部
81式短距離地対空誘導弾(C)|装置後部車体後部
81式短距離地対空誘導弾(C)|発射機後部発射機後部
81式短距離地対空誘導弾(C)|コントローラーコントローラー
81式短距離地対空誘導弾(C)|照準器照準器
81式短距離地対空誘導弾(C)|誘導弾装填装置誘導弾装填装置
81式短距離地対空誘導弾(C)|電波弾搭載電波弾搭載
81式短距離地対空誘導弾(C)|電波弾搭載電波弾搭載
81式短距離地対空誘導弾(C)|光波弾搭載光波弾搭載
81式短距離地対空誘導弾(C)|光波弾搭載光波弾搭載
81式短距離地対空誘導弾(C)|装備品展示装備品展示
81式短距離地対空誘導弾(C)|装備品展示装備品展示
81式短距離地対空誘導弾(C)|降雪地域降雪地域
81式短距離地対空誘導弾(C)|降雪地域展開降雪地域
81式短距離地対空誘導弾(C)|観閲行進観閲行進
81式短距離地対空誘導弾(C)|観閲行進観閲行進
装備品性能詳細 81式短距離地対空誘導弾
制式化 1981年
価 格 約200億円(1セット)
誘導弾全長 約2700mm
誘導弾直径 約160mm
誘導弾重量 約100kg
誘導方式 パッシブ赤外線
有効射程 5km~7km
有効射高 15~3,000m
対処能力 連射可能
構 成
  • ・射撃統制装置×1
  • ・発射装置×1
開 発 防衛省技術研究本部
(現:防衛装備庁)
製 造 東 芝
81式短距離地対空誘導弾(C)
配備開始 1995年
価 格 約21億円(改修費用)
誘導弾全長
  • 光波弾|約2710mm
  • 電波弾|約2850mm
誘導弾直径 約160mm
誘導弾重量 約105kg
誘導方式
  • 光波弾|可視光複合画像誘導+赤外線パッシブホーミング
  • 電波弾|アクティブ電波誘導
有効射程
  • 光波弾|約7km
  • 電波弾|約14km
有効射高 約3000m
対処能力 連射可能
構 成
  • 射撃統制装置×1
  • 発射装置×1
開 発 防衛省技術研究本部
(現:防衛装備庁)
製 造 東 芝
装備品概要解説
81式短距離地対空誘導弾81式短距離地対空誘導弾

ホークと35mm連装高射機関砲L-90との中間射程に対処する防空装備として、陸上自衛隊が初めて実用化した純国産の地対空ミサイルで、1960年に開発が始まり1981年に制式化されました。

81短SAM」や「SAM-1」との略称で呼ばれ、3t半トラックへ車載化されているためホークやL-90よりも機動性が向上しています。

3t半トラック後部荷台部分に全周囲旋回式の発射機を搭載して、そこに4発の地対空誘導弾が搭載されています。この発射機の側面には誘導弾を自動で搭載できる、自動装填装置も備わっています。

誘導弾には赤外線パッシブホーミング式が採用され、飛翔中にロックオンができる撃ちっぱなし能力を持っているのが特徴です。

発射機搭載車両とシステムとして共に行動する射撃統制装置には探索用のフェーズド・アレイ・レーダーが搭載され、撃ちっぱなしの赤外線誘導のため発射装置単体でも射撃が行えますが、射撃統制装置のフェーズド・アレイ・レーダーで捜索を行って目標接近後にロックオンした方が射程が延長されます。
また、1995年からは81式短距離地対空誘導弾の改良型となる「C型」が製作され、射程の延長、撃墜率、対妨害性、全天候対応、非発見性の向上が行われています。

81式短距離地対空誘導弾(C)|誘導弾発射機誘導弾発射機

師団対空情報処理システム(DADS)とリンクしているので、方向を変えた目標に対しても射撃統制装置によって自動で誘導弾(ミサイル)を修正する指令が送られます。

誘導弾自体も可視光の画像により追尾する「光波弾」と、アクティブ・レーダー誘導の「電波弾」の2種類になりました。

搭載されているロケットモーターの変更により射程も延長され、誘導弾発射時の発射煙も減少しているので発射装置の生存性も向上しています。
発射機本体もレーザー測距機、赤外線前方監視装置(FLIR)、可視光追尾装置を組み合わせて、捜索・追尾できる光波射撃統制装置を備えます。

全国の高射特科部隊へ配備され、航空・海上自衛隊の基地防衛用にも導入されています。
ただし巡航ミサイルへの対処能力までは「C型」には持たせていないでの、航空・海上自衛隊への導入は行われていません。