陸自調査団 陸上自衛隊装備品架橋装備

91式戦車橋

91式戦車橋91式戦車橋
91式戦車橋|戦車橋展開91式戦車橋|戦車橋展開
91式戦車橋|戦車橋後部戦車橋後部
91式戦車橋|戦車橋後方戦車橋後方
91式戦車橋|架橋後アーム部架橋後アーム部
91式戦車橋|戦車橋展開戦車橋展開
91式戦車橋|架橋展開後架橋展開後
91式戦車橋|戦車橋上部戦車橋上部
91式戦車橋|走行時走行時
91式戦車橋|走行時後方走行時後方
91式戦車橋|走行時走行時
91式戦車橋|観閲行進観閲行進
91式戦車橋|観閲行進観閲行進

装備品性能詳細

制式採用 1991年
価 格 約5億円
全 長 10.90m
全 幅 4.00m
全 高 3.80m(標準姿勢)
全備重量 約41.8t
最高速度 50km/h
搭載機関 三菱10ZF22WT
空冷2サイクルV型10気筒 ターボチャージド・ディーゼル
出 力 720PS/2200rpm
乗 員 2名
架設構造 油圧・水平押出式
橋梁幅 4m
橋梁全長 20m
橋梁傾斜角 ±15度
渡河性能 18m
通過重量 最大60t
開 発 防衛省技術研究本部
(現:防衛装備庁)
製 造 三菱重工業

装備品概要解説

91式戦車橋91式戦車橋

67式戦車橋の後継として配備された戦車や自走砲などに随伴して、河川や地峡に橋を掛けて部隊を通過させる自走式架橋装備。1985年から開発が始まり1991年に制式採用されました。

これまでの67式戦車橋では最大通過荷重が40tのため、61式戦車や74式戦車には対応できていました。しかし新たに配備された重量50tを超える90式戦車99式自走155mm榴弾砲には対応できなくなりました。
そこで90式戦車を含む最大60tまでの車両を通過させられる91式戦車橋が開発されることになります。

91式戦車橋は乗員が搭乗する車体部分を含めて装甲化されているので、銃弾や砲弾片が飛び交う戦闘地域でも迅速に架橋が行える機動力を持っています。

車体構造

91式戦車橋|橋体部分橋体部分

車体構造として、エンジンやサスペンションなど74式戦車をベースとした車体を流用。その戦車の砲塔があった車体上部にスライド式の橋体(車両が通過する橋となるプレート部分)を搭載した構造になっています。

車体前部には橋体を送り出すジブアーム、車体前面下部に橋体展開時の転倒を防ぐアウトリガーを搭載。さらに展開時の安全確認のために後方には監視カメラが設置されています。また自衛用に4連装の発煙弾発射機(スモークディスチャージャー)も2基装備されています。

橋本体の性能としては、橋梁幅4m、橋梁全長20m、傾斜角±15度、18mまでの河川や窪地に架橋する能力を持っています。架設時間は約5分で、撤収も10分程で行うことが可能です。

2009年までに20両が調達され、第7施設大隊や第2師団第2施設大隊など実戦部隊としては北部方面隊(北海道)の施設科部隊にすべて配備されています。本州では富士学校・富士教導団で見ることができます。