陸自調査団 陸上自衛隊装備品誘導弾[対艦対戦車]

中距離多目的誘導弾

中距離多目的誘導弾中距離多目的誘導弾
中距離多目的誘導弾|誘導弾実弾射撃誘導弾実弾射撃
中距離多目的誘導弾|広報センター展示車両広報センター展示車両
中距離多目的誘導弾|発射機とレーダ類発射機とレーダ類
中距離多目的誘導弾|レーダと監視装置レーダと監視装置
中距離多目的誘導弾|射撃態勢射撃態勢
中距離多目的誘導弾|車体側面車体側面
中距離多目的誘導弾|発射機後部発射機後部
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中距離多目的誘導弾|発射機後部発射機後部
中距離多目的誘導弾|誘導弾(発射機内)誘導弾(発射機内)
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中距離多目的誘導弾|射撃展開射撃展開
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中距離多目的誘導弾|模型(車載タイプ)模型(車載タイプ)
中距離多目的誘導弾|模型(地上発射機)模型(地上発射機)
中距離多目的誘導弾|車両走行時車両走行時
中距離多目的誘導弾|観閲行進観閲行進
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装備品性能詳細 車両・システム性能
配 備 2009年
価 格 約5億円(1セット)
全 長 4.8m(車両)
全 幅 2.2m(車両)
全 高
  • 車両走行時:2.0m
  • 車両展開時:3.7m
全備重量 3.9t(車両)
操作人員 3名
発射装置重量
  • 発射装置:約2.7t
  • 地上布置発射機:約60kg
評定方式 赤外線画像評定 + ミリ波レーダ評定
誘導方式 赤外線画像誘導 + レーザー・セミアクティブ・ホーミング方式
射撃方式
  • 車載射撃(発射装置)
  • 地上布置射撃(地上布置発射機)
システム構成
  • ・誘導弾
  • ・発射装置
  • ・射撃指揮装置
開 発 防衛省技術研究本部
(現:防衛装備庁)
製 造
  • 誘導弾・発射機等:川崎重工
  • 搭載車両:トヨタ自動車(高機動車)
誘導弾性能
誘導弾全長 約1400mm
誘導弾全幅 約330mm(翼全幅)
誘導弾全経 約140mm
誘導弾重量 約26kg
装備品概要解説
中距離多目的誘導弾中距離多目的誘導弾

中距離多目的誘導弾は、79式対舟艇対戦車誘導弾(79HATM・79重MAT)、87式対戦車誘導弾(87ATM・87中MAT)の後継として新中MAT(XATM-6)の名称で2004年から開発が始まりました。

そして2009年から中距離多目的誘導弾(MMPM:Middle rabge Multi Purpose Missile)として調達が開始された多目的目標に対処可能な誘導弾です。

国内開発の装備ですが、○○式という名称になっていないのは、配備時に制式化ではなく部隊承認という形になっているためです。

79式対舟艇対戦車誘導弾で対処していた中距離域での対舟艇(洋上の艦船への対応)や、戦車や装甲車などへの対機甲火力としての性能を受け継いでいます。
そのため、敵艦船、非装甲・装甲車両、人員(ゲリラ・コマンド)、構造物にいたるまで対応できる高い多目的性能を持っています。

また、発射装置に搭載されたレーダーには捜索・評定機能が備わっているため、効率的に目標を探知することができます。

79式対舟艇対戦車誘導弾や87式対戦車誘導弾との大きな違いとして、車載式の場合は最大6発の誘導弾を搭載可能なため、同時に複数の目標に対して連続した射撃が可能になっています。
東富士演習場で実施される総合火力演習では、誘導弾の3連続射撃も披露されたこともあります。

すでに高機動車に多目的誘導弾を搭載した「96式多目的誘導弾システム」が配備されています。
しかし、車載発射機以外にも射撃統制装置や観測機材など全6両で1システムであったり、1システムセットが約13億円と高額だったなどの理由により配備が進みませんでした。

6種類の車両でシステムが構成されるため、射撃には大規模展開が必要だったことも理由の一つになっています。
これらの反省を踏まえて、中距離多目的誘導弾は発射機、評定装置、誘導装置を1両の高機動車に搭載して完結させたことで、製造コストの圧縮と小規模展開による高い機動性による目標対処が行える様になりました。

車体構造・誘導弾性能
中距離多目的誘導弾|車両走行車両走行

車体構造として、高機動車の後部荷台部分に誘導弾(ミサイル)を6発収めた格納容器を搭載。誘導弾を収めた発射機部分は移動時に折り畳められる昇降装置付き架台に載せられ、この発射機上部には赤外線前方監視装置とミリ波レーダーが配置されています。

発射機などを高機動車にコンパクトに収めたことで、作戦地域への迅速な展開が可能で、セミトレーラーなどの車両への搭載、CH-47Jなどの大型ヘリや輸送機による空輸。さらには専用プラットフォームの使用で空投も可能なことから、上陸作戦や離島などへの侵攻対処も可能になっています。

中距離多目的誘導弾の配備により、新たな脅威や多様な事態に対して優れた機動性、即応性を持つことになりました。

目標対処能力

目標対処能力として、いわゆる「撃ちっぱなし射撃」が可能な誘導弾になっていて、目標となる敵方向へ慣性誘導により射撃後、目標に接近すると誘導弾(ミサイル)自体が赤外線画像誘導が起動。あとは自動的に敵を補足して撃破します。

また、市街地戦闘などでピンポイントでターゲットする場合など、レーザー・セミアクティブ・ホーミング方式により、赤外線レーザーを照射して評定・誘導することもできます。
もしエンジン排気部などに赤外線探知偽装を施していたとしても、ミリ波レーダーとの併用によって対処可能です。

ネットワーク性能として、有線通信及び無線通信によって作戦部隊内でネットワークを構成して、部隊の状況、目標情報などを一括に管理できます。また、他の部隊とネットワークを接続することで、遠距離や隠れた敵などの目標情報の共有も可能になっています。

79重MATや87中MATを装備していた普通科部隊の対戦車中隊や小隊を中心に、全国に配備が進められています。