11/2tトラック(73式中型トラック)の後部に、完全密閉式のキャビンを搭載した、自衛隊仕様の救急車です。
自衛隊としては、緊急車両指定(サイレンを鳴らしての公道を緊急走行ができる)を受けている珍しい車両です。
後部密閉式キャビンには担架を4床、着座姿勢で8名が収容可能。担架を2床+着座で4名など搭載する人員の状態によってキャビン内のレイアウトを変更できます。担架のみをフルで搭載する際には着座部分上部から担架収容ラックを降ろし2段ベッドの様な状態で搬送します。
73式中型トラックを新型へモデルチェンジする際に、車体や足周りなどに高機動車と同じコンポーネントが使用されました。これにより73式中型トラックも11/2tトラックへと名称が改められることになります。新規配備の1 1/2t救急車も同様に高機動車ベースへと変更されています。
この新型ベース車は高機動車と基本仕様が同じなので変速装置がオートマチックです。足回りも被弾時でも走行可能なランフラットタイヤを装備。このタイヤは空気圧調整装置が搭載されているので車両の操作性や乗員の乗り心地が旧型に比べて良くなっています。また運転席、後部キャビン共にエアコンが標準装備されています。
全国の普通科部隊や衛生隊などに配備されています。