74式戦車の配備に合わせて開発が始まり、4年後の1978年に配備が開始された戦車の整備・回収を実施する車両です。
主に、戦車部隊、特科部隊等と同行して、行動不能になった戦車等の回収作業を行います。
車体構造として、74式戦車の車体をベースに、車体前部に乗員席、車体中央に主ウインチ、右側に大型クレーン、車体前方にドーザーブレードを装備しています。
回収能力としては、牽引能力38t・ワイヤー全長60mのウインチ、吊り上げ能力20tのクレーンを装備。
ウインチを使用して行動不能となった戦車の引き上げ、クレーンで砲塔などの重量物の積み下ろしなどを実施します。
また、戦車回収時の反動を抑えるため、車体前部のドーザーブレードを地面に食い込ませて安定させます。
78式戦車回収車が配備される以前の70式戦車回収車などには、伸縮旋回クレーンは備わっていませんでした。
この伸縮旋回クレーンを装備したことで、回収作業の効率が格段に向上しました。
これまでに約50両が生産されています。