化学防護車(B)(装輪)

化学防護車(B)(装輪)化学防護車(B)(装輪)
化学防護車(B)(装輪)|マニピュレーター化学防護車(B)(装輪)|マニピュレーター
化学防護車(B)(装輪)|車体前部車体前部
化学防護車(B)(装輪)|車体後方車体後方
化学防護車(B)(装輪)|赤色灯・拡声器赤色灯・拡声器
化学防護車(B)(装輪)|搭載重機関銃搭載重機関銃
化学防護車(B)(装輪)|マニピュレーターマニピュレータ
化学防護車(B)(装輪)|マニピュレータ(採取部)マニピュレータ(採取部)
化学防護車(B)(装輪)|中性子遮蔽板搭載中性子遮蔽板
化学防護車(B)(装輪)|装備品展示装備品展示
化学防護車(B)(装輪)|乗員搭乗乗員搭乗
装備品性能詳細
配 備 1987年
全 長 6.1m
全 幅 2.5m
全 高 2.4m
全備重量 約14.1t
最高速度 95km/h
行動距離 約300km
登坂能力 60%
搭載機関 いすゞ10PB1
水冷V型10気筒ディーゼルエンジン
機関出力 305PS/2600rpm
乗 員 4名
武 装 12.7mm重機関銃M2 ×1
搭載装置
  • ・ガス検知器(ガスサンプラー)
  • ・地域用線量率計3型
  • ・携帯型化学物質識別装置
  • ・サンプル採取用マニピュレーター
開 発 防衛省技術研究本部
(現:防衛装備庁)
製 造 小松製作所
装備品概要解説
化学防護車(B)(装輪)化学防護車(B)(装輪)

サリンやVXガスなどの有毒・神経ガス、核兵器や原子炉事故によるフォールアウト(Fallout:放射性降下物)の状況下など、汚染状況下の地域でも自由に行動できる装輪式(タイヤタイプ)の装甲車です。

テロリストなどにより、NBC(核:N(Nuclear)・生物:B(Biological)・化学:C(Chemical))兵器が使用された場合でも、放射線や有毒物質がある環境下で検知、特定、偵察活動ができます。

車体は、82式指揮通信車をベースに開発され、そこに各種測定装置や検知器などを搭載しています。
そのため見た目の外観はほとんど82式指揮通信車そのものです。

しかし、車両自体の外観はそっくりですが、車内には汚染環境下でも活動を可能にする空気浄化装置が設置されているため、防毒マスクを装着しない状態でも活動が可能になっています。

搭載装置
化学防護車(B)(装輪)|マニピュレーターマニピュレーター

測定機器には、化学物質測定用のガス検知器(ガスサンプラー)、放射線測定用の地域用線量率計3型、携帯型化学物質識別装置などの各種センサー類を搭載。
これらの機器により迅速かつ正確に検知・特定を行って汚染状況を把握することができます。

化学防護車の特徴ともなっているのが、車体後部右側に設置されているロボットアームのマニピュレーターです。
このリモートコントロール式のマニピュレーターにより、車外に出ることなく汚染された土壌や物質のサンプルを採取することができます。車体後部にが装備されていて、車内にいながら汚染物質等を採取できます。

放射性物質による汚染環境下だけではなく、原発事故などによる核融合炉から発せられる放射線拡散の状況下でも活動する事案も想定されます。

その場合には車内の隊員を被曝から保護するため、車体前部に原子力災害対処器材として放射線防護用の「中性子遮蔽板」をアタッチメントとして装着。
中性子遮蔽板によって原子炉の熱源検知などの原子力災害特有の行動が可能になっていて、搭乗する隊員の被曝量を半減させることができます。
これとあわせて乗車する隊員は鉛入りの放射線防護服も装着して任務にあたります。

これからのNBC対処
化学防護車(B)(装輪)|防護隊員搭乗防護隊員搭乗

NBC対処は通常の任務とはことなる緊急を要する状況が多く想定されるため、化学防護車は自衛隊装備として数少ない緊急車両指定を受けています。

有事や災害時には車体上部にある赤色灯(パトランプ)を光らせて一般道を緊急走行可能です。

2009年までに47両が調達され、1999年以降からは風向センサーなどが改良されたタイプの「化学防護車(B)」に調達が切り替わりました。

世の中の状況が変化して核兵器や有毒化学物質による攻撃やテロ活動以外にも、炭疽菌などをミサイルや爆弾に搭載するなどして使用する「生物兵器」もいつ使われるかわかりません。

しかし化学防護車では生物兵器に対する検知や特定が困難なため、生物偵察車が新たに配備されました。
そして化学防護車と生物偵察車の性能を併せ持ち、核・生物・化学全てに単独で対応可能な「NBC偵察車」が開発され配備されることになりました。

大宮駐屯地の中央特殊武器防護隊や各師団の化学防護小隊に配備されています。