駒門駐屯地 創立53周年記念行

静岡県 御殿場地区に所在する駒門駐屯地で「駐屯地創立53周年記念行事」が実施されました。前日の暴風雨で開催が危ぶまれましたが無事実施されました。8時10分に御殿場線 富士岡駅へ到着。8時40分に富士岡駅まで駐屯地からの無料シャトルバスに乗って駐屯地へ向かいます。

シャトルバスのおかげで駐屯地へ早く入る事ができたので、装備品展示にはまだ人がいなくてゆっくりと見学。訓練展示にも支援射撃で登場する155mm榴弾砲FH-70。こちらも訓練展示に参加して対空警戒を行う81式短距離地対空誘導弾とその誘導弾本体です。

8輪の車両が96式装輪装甲車で、車上に重機関銃を搭載しています。この4輪の小型装甲車は軽装甲機動車(LAV)で国際活動教育隊仕様です。この海外派遣用のLAV上部ハッチには防弾板とワイヤーカッターが装備されています。

10時から記念式典が開始されます。式典会場となるグラウンドへ観閲部隊が入場してきました。89式5.56mm小銃を携行しています。

10時開始の記念式典前に部隊整列。観閲部隊を指揮する部隊指揮官が整列させて観閲式執行者の到着を待ちます。そこへ黒塗りの車両で執行者である駐屯地司令が到着しました。

執行者の到着して登壇。式典が開始されました。国旗入場、国旗へ注目して国歌演奏実施。部隊は小銃へ付剣を行います。この国旗を持っている隊員の方は式典終了までの約60分間、旗を掲げ続けていました。

執行者により観閲部隊の状況を確認する「巡閲」です。1/2tトラックに搭乗した駐屯地司令が部隊へ敬礼してまわります。

駐屯地司令の祝辞。祝辞では北朝鮮など近隣諸国の問題などを語りました。来場されていた3名の国会議員の方もそれぞれ祝辞を行いました。

記念式典の最後は「観閲行進」です。
まず先頭には部隊指揮官が1/2tトラックが先導して行進します。続いて普通科部隊、で国際活動教育隊の96式装輪装甲車と軽装甲機動車。

車両荷台部分に搭載された地上レーダー装置。行動不能となった装輪車両を牽引･回収する重レッカ。

第1戦車大隊が駐屯する駒門駐屯地には多数の量産型10式戦車が配備されています。観閲行進でも多数参加していました。その後には、今回初一般公開となる10式戦車に1年遅れで配備された11式装軌車回収車です。戦車回収車ではなく、装軌車回収車なのは履帯車両全般に使用されることからです。

74式戦車と90式戦車も行進します。偵察オートバイも偵察部隊として行進します。

音楽演奏が15分程行われました。
その後に携帯火器の紹介が行われました。89式5.56mm小銃、5.56mm機関銃MINIMI、84mm無反動砲、91式携帯地対空誘導弾、110mm個人携帯対戦車弾が紹介されました。

いよいよ、訓練展示の開始です。敵が占領している陣地を奪取します。
状況開始!! まず、空の防御からです。81式短距離地対空誘導弾と93式近距離地対空誘導弾が射撃体勢へ展開します。支援射撃のため、自走で155mm榴弾砲FH-70も進入して展開を開始。

偵察用オートバイで状況を確認します。敵の銃撃に対してこちらも車上から応戦します。

しかし、被弾して転倒しました。敵は相当の火力です。離脱して応援を要請します。

装甲化された部隊が投入されます。87式偵察警戒車の機関銃掃射です。5.56mm機関銃MINIMIを搭載した軽装甲機動車も登場して射撃支援します。

敵部隊に対して支援射撃を行います。155mm榴弾砲FH-70が火を吹きます。敵陣地へ弾着。

96式装輪装甲車も12.7mm重機関銃M2による射撃。そこへ敵戦車に対して戦車部隊を投入します。90式戦車と10式戦車が進入してきました。

戦車同士で撃ち合いです。10式戦車も攻撃を繰り返します。敵戦車1輌撃破。もう1輌は逃げていきます。

続けて10式戦車は射撃を実施。空砲射撃の白煙が確認できます。

この敵部隊を圧倒しているチャンスを逃すまいと部隊の突撃を決定!10式戦車が先頭をきって突撃しました。10式戦車につづいて各部隊も突撃前進します。

普通科部隊も降車して敵陣地へ突撃!敵陣地を制圧しました。この様に上陸してきた敵から日本を防衛します。 状況終わり!!

訓練展示後、参加した戦車等が展示されました。順に11式装軌車回収車、74式戦車改(Ｇ)、90式戦車です。

模擬店も多数出店されていて、90式戦車の体験搭乗なども行われました。
駒門には戦時中などの貴重な史料も保管されている資料館もあります。このような感じの創立記念祭でした。