陸自調査団 イベント報告2020年イベント

豊島消防署 鬼子母神堂消防演習
第66回文化財防火デー訓練

実施日時:2020年1月27日(月) 実施:10:00~10:30 実施場所:鬼子母神堂(東京都 豊島区 雑司ヶ谷)
豊島消防署 鬼子母神堂消防演習内容
豊島消防署消防演習|鬼子母神堂本殿
豊島消防署消防演習|鬼子母神堂境内

貴重な文化財を火災から守り後世に残していく火災予防の目的で、毎年1月26日には「文化財防火デー」が行われています。1949年1月26日に奈良県 法隆寺金堂の火災により壁画が消失。同じ年の2月に愛媛県の松山城、6月には北海道の松前城の一部が火災の被害にあっています。
各地の重要文化財で消防演習が行われる中、2020年1月27日(月)に東京都 豊島区 雑司ヶ谷の鬼子母神堂境内でも訓練を実施しました。当日は鬼子母神堂近くの保育園から子供たちが見学に来ていました。

豊島消防署消防演習|豊島消防署ポンプ車
豊島消防署消防演習|豊島消防団可搬ポンプ

齢約700年の大銀杏が特徴的な鬼子母神堂境内。演習が行われる本殿以外にも大黒堂や稲荷堂などの建屋があります。境内の外にはホースを延長した豊島消防署のポンプ車が2台。稲荷堂近くには消防団の可搬ポンプも準備されています。

豊島消防署消防演習|本殿から出火(模擬火災)
豊島消防署消防演習|本殿から出火(模擬火災)

10:00より消防演習を開始。本殿から模擬火災として煙があがります。寺社職員から"火事だー!!"の掛け声とともに訓練が始まりました。

豊島消防署消防演習|重要文化財の持ち出し
豊島消防署消防演習|寺社職員による文化財持ち出し

重要文化財は鬼子母神堂本堂だけではありません。大切な仏像なども建屋内にはあります。延焼により損失してしまわない様に持ち出せるものは持ち出します。その訓練も寺社職員によって行われます。

豊島消防署消防演習|初期消火準備
豊島消防署消防演習|寺社職員による初期消火

消防署への通報とあわせて寺社職員自衛消防により初期消火を実施。出火箇所へ消火器を携行して初期消火が開始されました。水消火器ですが日頃の防災訓練の成果が試されます。

豊島消防署消防演習|延長ホースによる消火
豊島消防署消防演習|屋外ホースによる初期消火

消火器だけではなく使える設備を活用して延焼を防ぎます。大黒堂側にある水撒きにも使われる延長ホースをつかって消火します。

豊島消防署消防演習|災害時支援ボランティア到着
豊島消防署消防演習|災害時支援ボランティアによる初期消火

自衛消防による消火活動が行われている中、豊島区の災害時支援ボランティアが現場に到着。寺社職員と連携して消火活動を継続します。消防署の到着までもう少しです。

豊島消防署消防演習|住職による対応指示
豊島消防署消防演習|本堂内への消火活動

本堂内部への消火活動も実施。住職の指示をうけて自衛消防が屋内消火栓での放水を行います。

豊島消防署消防演習|消防活動二輪現着
豊島消防署消防演習|消防活動二輪隊員の情報収集

通報を受けた豊島消防署の先遣隊が現着。路地など入り組んだ住宅街でも機動性を活かして行動できる消防活動二輪車が2両到着。通称「赤バイ」と呼ばれる機動二輪(バイク)です。

豊島消防署消防演習|災害時支援ボランティア連携の消火
豊島消防署消防演習|機動二輪隊員の消火活動

消防活動二輪の隊員が現場で初期消火中の職員から状況を聞きます。出火場所、延焼の状況など。本隊が到着するまで支援ボランティアと連携して消火活動を続けます。

豊島消防署消防演習|消防隊本隊現着
豊島消防署消防演習|消防隊展開準備

ポンプ車に搭乗した消防隊が現場に到着。先行して消火活動を行っていた二輪隊員から状況報告を受けます。現状を把握した隊員達が指揮者を中心として行動を開始します。

豊島消防署消防演習|消防隊ホース延長
豊島消防署消防演習|消防隊ホース・ノズル携行

消防隊がポンプ車からホース延長。ノズルとホースをかかえて火災が起きている本堂まで前進。消防団も可搬ポンプにホースを連結して消火活動に参加します。

豊島消防署消防演習|放水準備
豊島消防署消防演習|消防団と連携した活動

本堂手前に展開して放水準備。ノズル(管槍)の筒先を上空へ向けて建屋全体へ放水できる体勢をとります。

豊島消防署消防演習|消防団との連携
豊島消防署消防演習|消防隊放水体勢

消防団と連携してホース展開や安全確保を実施。オレンジ防火衣が豊島消防署消防隊、濃紺防火衣が豊島消防団です。

豊島消防署消防演習|放水準備完了
豊島消防署消防演習|放水準備完了

放水準備完了。まもなく一斉放水が開始されます。

豊島消防署消防演習|一斉放水開始
豊島消防署消防演習|一斉放水実施の消防隊員

一斉放水開始!!
本堂へ向けて放たれた4本の水柱。建屋全体が放水のベールに覆われ炎を窒息鎮火させます。

豊島消防署消防演習|一斉放水実施
豊島消防署消防演習|一斉放水止め

数十秒間の放水が行われた後、"放水止め"の号令が。指示にあわせて一斉放水を終了します。

豊島消防署消防演習|一斉放水終了
豊島消防署消防演習|一斉放水終了

一斉放水終了。周囲がまだ水の霧に包まれています。本堂屋根、境内樹木からは放水のあとが滴ります。

豊島消防署消防演習|高めよう!地域の防災力
豊島消防署消防演習|参加部隊・団体集合

以上で、豊島消防署、消防団、災害時支援ボランティア、寺社自衛消防連携による通報、文化財持ち出し、初期消火、一斉放水までの演習が終了。

豊島消防署消防演習|豊島消防署長講評
豊島消防署消防演習|消防活動二輪車

演習後には本堂前に参加部隊や支援団体が集合して訓練の講評をうけます。鬼子母神堂住職、豊島消防署長からそれぞれ訓練内容や近年の火災などのお話をいただきました。狭い路地などが多い場所で機動性の高いバイクの有用性が感じられました。

豊島消防署消防演習|消防活動二輪車
豊島消防署消防演習|消防活動二輪車

消防活動二輪車(クイックアタッカー)はヤマハのSEROW(セロー)250をベースにしたオフロードバイク。基本的に可搬消火器具搭載のⅠ型、簡易救助器具などを載せたⅡ型の2両で行動。ヤマハはグループ会社の音響機器のノウハウから遠くまで鮮明にとどくサイレンが高性能です。自衛隊警務車両にも使われています。

豊島消防署消防演習|豊島消防署ポンプ車
豊島消防署消防演習|消防団可搬ポンプ

一斉放水に使われたポンプ車は豊島消防署から2両。他にも指揮車なども境内外に待機しています。消防団の外部発電機で稼働する可搬ポンプも活用され、30分ほどの訓練でしたが濃い内容の演習でした。

豊島消防署消防演習|本堂と放水銃
豊島消防署消防演習|演習後の境内

演習には使われませんでしたが鬼子母神堂には本堂両側に放水銃が設置されています。住職のお話で現在は都合により使用できない状態だったそうです。放水銃が使われるのを見てみたかったのもありますが、いつ起きるかわからない非常時に備えて確実に整備されていてほしいものです。

豊島消防署消防演習|展開中の放水銃
豊島消防署消防演習|格納時の放水銃

参拝に来ても気にしないと目に入らない褐色の箱。普段、放水銃はこの箱に鍵をかけて格納されています。2019年の首里城火災でもうまく放水銃を稼働できなかったこともあるので活用できる様にしておいてほしいです。

豊島消防署消防演習|鬼子母神堂本堂
豊島消防署消防演習|鬼子母神堂解説

鬼子母神堂に祀られている神像は菩薩のお姿のため正式には鬼子母神の「鬼」の字の上に「'」がついていません。境内の解説を見ていただくとそうなっています。また読み方も「鬼子母神(きしもじん)」です。実際に訪れてみないと知り得ないこともあります。

豊島消防署消防演習|鬼子母神堂本堂正面
豊島消防署消防演習|重要文化財石碑

1976年~1979年にかけて大改修して復元された現在の鬼子母神堂。2016年に国の重要文化財に指定されました。当時の文部科学大臣は元プロレスラーの馳浩さんなんだね。住宅街にとけこんだ都心にもかかわらず静かで落ち着いた雰囲気を味わえる場所ですので是非ご訪問ください。

鬼子母神堂アクセス
  • アクセス:電車
  • ●東京メトロ副都心線「雑司が谷駅」~ 徒歩約5分(約200m)
  • ●都営荒川線「鬼子母神前駅」~ 徒歩約5分(約200m)
  • ●西武池袋線・東京メトロ等「池袋駅」西武南口 ~ 徒歩約10分(約500m)
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