古河駐屯地創立59周年・第1施設団 創隊52周年記念行事
[記念式典・観閲行進]
実施日時:2013年6月2日(日)
実施場所:陸上自衛隊 古河駐屯地(茨城県 古河市)
茨城県 古河市に所在する「陸上自衛隊 古河駐屯地」で「古河駐屯地創立59周年・第1施設団創隊52周年記念行事」が行われます。第1施設団が配置された施設部隊中心の駐屯地で他にも第2高射特科郡などの高射部隊によって首都圏の防空を担っています。
9時開門予定ですが、すでに時間前から数10人の方々が列んで待っています。開門時間になり駐屯地内に入ると、グラウンドには訓練展示に使用されるであろう12.7mm重機関銃M2が陣地へ設置されています。
訓練展示の際にはグラウンド奥側が自軍陣地になり、そこにはすでに155mm榴弾砲FH-70の姿が確認できます。
記念式典は10時からなので開始まで時間がかなりあります。会場に東部方面音楽隊が入場してきて、式典開始まで数曲音楽演奏を行ってくれました。こちらの東部方面音楽隊は式典や観閲行進でも演奏を担当されます。
9時50分をすぎると観閲部隊がグラウンドへ入場してきました。施設科部隊、高射特科部隊などがそろい整列すると、少し遅れて多数の1/2tトラックが進入してきました。
こちらに搭乗されているのは各部隊を指揮している部隊長です。部隊旗を掲げて入場して来た部隊長は、担任されている部隊前へと移動し待機します。
続いて1台の1/2tトラックが会場へと進入。こちらに搭乗しているのは観閲部隊指揮官です。
降車後に観閲部隊前に立ち敬礼、観閲部隊が整っていることが確認されて準備完了です。そして執行者を迎える準備が整い、10時を経過して観閲式が始まりました。
会場右より、今回の式典の執行者である「古河駐屯地司令」が入場されて来ました。降車後に観閲台へ登壇し、観閲部隊向かい栄誉礼冠譜演奏で栄誉礼を実施。
栄誉礼後に国旗が入場して国歌演奏。国旗登壇、国歌演奏の際は、来場者も合わせて全員起立で注目します。
駐屯地司令により、観閲部隊の勇姿を確認する「巡閲」です。執行者の敬礼に対して観閲部隊も敬礼で返します。
巡閲後に登壇した駐屯地司令による祝辞。近年の近隣諸国による国際情勢や多発している自然災害などを話されていました。
駐屯地司令の祝辞に続き、国会議員も来場されていますので祝辞を披露します。
国会議員は今回、3名の方から祝辞をいただきました。祝辞、招待来場者紹介、祝電披露などで式典は終了です。
記念式典の後に、古河駐屯地に配備されている装備品などの紹介が行われます。
対戦車障害などを構築したり電柱を設置できる「道路障害作業車」です。
続いて最大42tまでの車両を通過させられる自走式の架橋装備「81式自走架柱橋」です。こちらも架橋装備ですが河川に浮遊式の橋を設置するタイプの「92式浮橋」です。
陸上自衛隊の装備としては最大の吊り上げ能力を持つ、「60tトラッククレーン」です。施設科部隊の装備に続き、第2高射特科郡装備のです。
「03式中距離地対空誘導弾」の発射機で、後部の誘導弾格納コンテナは最大6発搭載できますが、今回4発搭載タイプが行進していました。操縦席に公道走行時などに取り付けられる窓が搭載された「96式装輪装甲車」で施設教導隊の車両の様です。
全国の普通科部隊の中心的な装甲車である「軽装甲機動車」で、訓練展示の際にも車上から5.56mm機関銃MINIMIで援護射撃する姿を見られます。このLAVは第32普通科連隊の車両でしたので、大宮駐屯地からこられたみたいです。
こちらの25mm機関砲が搭載されている車両は「87式偵察警戒車」で、これも公道走行時様の操縦席ガラス窓が付いています。練馬駐屯地の第1偵察隊車両です。
装備品紹介後に観閲行進が開始されます。車両部隊の前に今回は航空機による観閲飛行が行われました。
訓練展示でレンジャー隊員が機内から降下する「多用途ヘリコプターUH-1J」と、純国産の高い機動性を持つ「観測ヘリコプターOH-1」が上空を通過します。
観閲飛行の機体が通過すると車両部隊が観閲行進を開始します。観閲行進の先頭は1/2tトラック搭乗の観閲指揮官。
訓練展示でも活躍する機動性を活かして偵察任務に当たる「偵察オートバイ」。
31/2tトラックに牽引されていますのは、走行しながら地雷を埋設する障害構築装備の「83式地雷敷設装置」です。
同じく地雷に関わる装備ですが、こちらは障害処理をする「92式地雷原処理車」をセミトレーラーに搭載して行進しています。
92式地雷原処理車は後部コンテンからロケットを発射して、接続された爆薬によって障害(地雷)を無力化する装備です。
道路を整備する際に地面を平らに整える「グレーダー」で、施設科(土木作業)の中でも特に均一に土地を整える技術には熟練した操作が必用だそうです。
「75式ドーザ」もセミトレーラーに搭載されての行進で、このは装甲化された作戦地域でも使用できるブルドーザーで、前部排土装置(ドーザーブレード)は中央で折れる構造になっています。
古河駐屯地での観閲行進の名物ともいえるのがこの「第301ダンプ車両中隊」の行進です。31/2tトラックのダンプタイプで、6両のダンプが一斉に荷台を上げて進み様子は圧巻です。
そして観閲行進最後は第2高射特科郡装備の「03式中距離地対空誘導弾」発射機です。
以上で観閲行進ならびに観閲式・記念式典を終わります。
観閲行進後にはアトラクションが行われ、最初に「太鼓演奏」を実施します。セミトレーラーに太鼓部隊が搭乗して太鼓演奏を行いながら隊員達が進入して来ました。
彼らは朝霞駐屯地の朝霞振武太鼓で大小の太鼓が響く演奏でした。
高等工科学校生徒によるドリル演技も実施されました。横須賀の武山駐屯地にある高等工科学校の生徒達です。
指揮者がサーベルを駐屯地司令に掲げてドリル演技を開始。
小銃を巧みに操り、様々な動きの演技を披露します。演技終盤には携行するM1ガーランド銃による空砲一斉射撃でフィニッシュです。とても素晴らしい演技でした。
前半はこれで終わりで、戦闘訓練展示、装備品展示と続きます。
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